舟の航跡として残る白波のことで、はかない情趣、また、はかないもののたとえ。
「万葉集 - 三・三五一」の沙弥満誓(しゃみまんせい)の歌の異伝である、「拾遺和歌集 - 哀傷・一三二七」の「世の中を 何にたとへむ 朝ぼらけ 漕ぎゆく舟の あとのしら浪」による表現。
(美しい日本語の辞典)
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しら-なみ【白波・白浪】
(1)白く泡立つなみ。
(2)(「白波(はくは)の賊」の「白波」を訓読したもの)盗賊の異称。
◆ しらなみ-の【白波の】
〘枕〙「よる」「かへる」などにかかる。
◆ しらなみ-もの【白浪物】
盗賊を主人公とする歌舞伎狂言などの総称。講談の松林(しょうりん)伯円、歌舞伎の河竹黙阿弥が得意とした。「白浪五人男」「白浪五人女」「三人吉三」「鼠小僧」の類。
(広辞苑)
しら-なみ【白波(白浪)】
〘名〙
(1)泡だって白く見える波。また、白くくだけた波。
(2)盗賊。どろぼう。
「白浪五人男」
▼ 『後漢書』にある「白波賊(はくはぞく)」にちなむ語。
(明鏡国語辞典)
しらなみ【白波・白浪】
white [whitecapped] waves
〘米〙whitecaps
〘英〙white horses
・海は白波が立っている
There are whitecaps on the sea.
・舟が白波をけたてて走っている
A ship is sailing over the white waves.
(プログレッシブ和英中辞典)