あしらう
「あしえらう」の変化した語。応対すること。
現在では、「冷たくあしらう」「鼻であしらう」などの言い方で、いいかげんに他を待遇するの意を表すことが多い。
また、景物、料理、装飾などで、物を取り合わせる、配合する意を表す。
多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後・五・二
「処々唐松を地色で配(あしら)ってある」
(美しい日本語の辞典)
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あしら・う アシラフ
〘他五〙
(アヘシラフ・アヒシラフの約)
1. あつかう。応対する。もてなす。転じて、いい加減に扱う。
浄瑠璃、丹波与作侍夜の小室節
「重ねて来たともあしら・ふな」
「鼻の先であしら・う」
2. 装飾・料理などを、とりあわせる。配合する。
「松の根本に石をあしら・う」
3. 「あしらい」 をする。
(能楽用語)
ア. 相手役に体を向けて応対すること。
イ. 能の囃子で相手のリズムに合わせず独自に併奏すること。
ウ. 狂言の伴奏をすること。
エ. 短い囃子。
(広辞苑)
あしら・う アシラフ
〘他五〙
1. 客などをもてなす。遇する。特に、軽んじて扱う。
「客を上手にあしらう」
「軽く[適当に・冷たく]あしらう」
「鼻(の先)であしらう」
「けんもほろろにあしら・われる」
2. 趣をだすために、他の物を取り合わせる。配する。
「庭の一隅に松をあしらう」
「吸い物に三つ葉をあしらう」
「髪にリボンをあしらう」
[可能]あしらえる
[名]あしらい
(明鏡国語辞典)
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あしらう
1. 〔応対する, 扱う〕treat; handle
・客を丁重にあしらった
They treated [received / entertained] the guest politely.
・私をじゃけんにあしらった
He ill-treated me.
He treated me badly [unkindly].
・その問題はいい加減にあしらわれた
The question was handled perfunctorily.
・彼は私の忠告を鼻であしらった
He turned up his nose at my advice.
・市の役人は彼を適当にあしらって追い払った
The city officials gave him a polite brush-off.
2. 〔取り合わせる〕
・板前は刺し身に大根のつまをあしらった
The cook garnished the sashimi with thread-like strips os radish.
・彼女は生け花の松の根元に巧みに菊をあしらった
She skillfully placed [arraanged] some chrysanthemums at the foot of the sprigs of pine in her flower arrangement.
(プログレッシブ和英中辞典)
あしらう
① [処遇する]
deal with O, treat O, handle O
・役所は陳情団を適当にあしらった。
The public office 「dealt with [treated, handled] the lobby perfunctorily.
・私は幼い子供のあしらい方がわからない。
I don't know how to deal with small children.
・あの会社に寄付を頼んだがていよくあしらわれた。
I asked that company for a donation, but I was given a polite brush-off.
② [配する]
〘添える〙
add O1 to O2 〈O2にO1を〉
〘飾る〙
garnish O1 with O2 〈O1にO2を〉
・赤いバラに白いカスミソウをあしらう
add white baby's-breath to red roses
・吸い物にミツバをあしらう
put honewort into soup
(ジーニアス和英辞典)
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