四阿・東屋・阿舎などと書く。「あづま」の屋の意で、もと、田舎風の家をいうといわれる。
庭園や公園内に、休憩、眺望のため、あるいは園内の一点景として設けられる小さな建物。
屋根は四方を葺(ふ)きおろした方形(ほうぎょう)造り、寄棟(よせむね)造りになっている。
壁がないものもある。
(美しい日本語の辞典)
▷ 箱庭シリーズ 東屋
あずま-や【四阿・東屋・阿舎】アヅマ‥
(東国風のひなびた家の意)
(1) 四方へ檐(のき)を葺きおろした家屋。寄棟(よせむね)あるいは入母屋(いりもや)造。
正倉院文書
「草葺四阿一間」
(2) 四方の柱だけで、壁がなく、屋根を四方に葺きおろした小屋。庭園などの休憩所とする。亭(ちん)。
国木田独歩、夫婦
「庭へ出て吾妻屋(あずまや)に行つて見たが」
(3) 催馬楽(さいばら)の曲名。
(4) 源氏物語の巻名。宇治十帖の一つ。
(広辞苑)
あずま-や【東屋・〈四阿〉・〈阿舎〉】アヅマ-
〘名〙
軒を四方へふきおろした、壁のない建物。庭園などの休憩所に使う。亭(ちん)。
▼ 東国風の家の意という。
(明鏡国語辞典)
あづま-や(アズマ-)【東屋・四阿】 (名)
屋根を四方に葺(ふ)きおろした、粗末な小屋。のちには、庭園の休憩所などとして設置された。
[枕] 289
「屋は まろ屋。東屋」
[訳]
建物は、まろ屋 (=葦(あし)や茅(かや)で葺いた粗末な家)。東屋(が趣がある)。
(全訳古語辞典)
あずまや【東屋・四阿】
a small arbor
(英)a small arbour
(プログレッシブ和英中辞典)