油(あぶら)を絞(しぼ)る
人の失敗や欠点を厳しく叱ってこらしめる。ぎゅうぎゅうという目に会わせる。とっちめる。あぶらを取る。油を取る時、しめ木にかけて押しつぶすところから。「先生に絞られた」などと、単に「絞る」のかたちでも使う。
生〔1908〕〈田山花袋〉三二
「それで、娘は母親からしたたか油を絞られて居るのである」
(美しい日本語の辞典)
▷ 叱るより聞くでうまくいく 子どもの心のコーチング
[慣]油を絞(しぼ)る
[解]
(1)金銭などを手に入れるのに苦しい思いをする。
(2)厳しく叱ってとっちめる。こっぴどく責める。
「さんざん油を絞られた」
(広辞苑)
◆ 油を絞・る
しかったり責めたりしてきつく懲らしめる。
「たっぷり油を絞・られた」
(明鏡国語辞典)
[慣用]油を絞る
・あいつの油を絞ってやる
I'll give him a hard time.
・さんざん社長に油を絞られた
The president gave me a real scolding [〘口〙 talking-to].
(プログレッシブ和英中辞典)
◆ 油を絞る
・宿題を忘れて先生にさんざん油を絞られた(=ひどくしかられた)。
〘話〙 My teacher gave me a good talking-to because I didn't do my homework.
(ジーニアス和英辞典)
人気の投稿(全期間)
-
「なる」 の改まった言い方。 「あい」 は接頭語。 「いかが 相成り ましょうか」 「五万円に 相成り ます」 「いたくお世話に 相成り ました」 など、改まった場での物言いとなる。 (美しい日本語の辞典) ▷ 美しい日本語の辞典 「な...
-
あたりきしゃりきくるまひき 「あたりまえ(当前)」をしゃれていう。近世以後、職人などが用いるぞんざいな語。「しゃりき」は「車力」、すなわち荷車ひきの意か。「りき」の音を繰り返して語呂(ごろ)をよくするために添えた語。 「あたりき、しゃりき、けつの穴ばりき」とも、「けつの穴...
-
あしらう 「あしえらう」の変化した語。応対すること。 現在では、「冷たくあしらう」「鼻であしらう」などの言い方で、いいかげんに他を待遇するの意を表すことが多い。 また、景物、料理、装飾などで、物を取り合わせる、配合する意を表す。 多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後...
-
あこがれる もとは「あくがる」で、本来いるべき場所を離れてさまようことをいった。 転じて、心が対象にひかれてさまよい出て行くような感じ、すなわち、何かに心がひかれて思いこがれることをいうようになった。 「 あこがれ の的」といえば、理想として思いを寄せる対象のこと。 ...
-
徒桜(あだざくら) はかなく散る桜。また、はかないもののたとえ。 親鸞聖人の歌とされる「あすありと 思ふ心の あだ桜(ざくら) 夜は嵐の 吹かぬものかは」が有名。 桜はあだな(かりそめではかない)もので今日咲いても明日はもう散っているかもしれない、という発想は古く、...