(「あな」は感動詞、「せ」は風の意)
西北風。しばしば船を苦しめる悪い風。吹いたあとは平穏となるともいう。あなじ風(かぜ)。
《季・冬》
歌舞伎・桑名屋徳蔵入船物語〔1770〕口明
「西北風(あなせ)かと思やまぜなり」
(美しい日本語の辞典)
▷ あの頃映画「野口五郎 季節風」
あなじ
冬、北西から吹く風。しばしば航行の妨げとなる。あなぜ。
〈[季]冬〉
後拾遺和歌集(旅)
「あなじ吹く 瀬戸のしほあひに 舟出して」
◆ あなじ-け
あなじが吹いて来て、雪・雨などを催すけはい。
堀河百首(冬)
「あなじけの 雪より先に たきぎこりつむ」
(広辞苑)
あなじ
あなし、あなぜとも。主として西日本で冬の北西季節風のことをいう。
(百科事典マイペディア)
きせつふう【季節風】
〘海〙
a periodic wind
a seasonal wind
〔インド洋の〕
a monsoon
・日本海側の冬は季節風のため降雪量が多い。
In winter the prevailing winds bring heavy snows to the Japan Sea side.
・反対季節風
〘気象〙 an antimonsoon
・季節風気候
〘気象〙 a monsoon climate
(新和英大辞典)