〘名〙雨が降りだしそうな、湿気を含んだ風。また、雨を伴って吹く風。
*源氏千鳥抄(1388か)
「藤の裏葉 〈略〉 あま風 雨気の風也」
・源氏千鳥抄:
げんじちどりしょう
(精選版 日本国語大辞典)
▷ 雨ニモマケズ風ニモマケズ - 宮澤賢治詩集百選
あま-かぜ【雨風】
雨気(あまけ)を含んだ風。また、雨につれて吹く風。
枕草子(188)
「三月ばかりの夕暮に、ゆるく吹きたるあまかぜ」
(広辞苑)
あまかぜ【雨風】
a rainy wind; [突然の] a squall.
(新和英大辞典)
あま-かぜ 【雨風】 (名)
雨気(あまけ)をふくんだ風。
「心あわただしき雨風に、みなちりぢりにきほひ帰り給ひぬ」〈源・藤裏葉〉
・藤裏葉:
ふじのうらば
(旺文社古語辞典)
あま-かぜ【雨風】
(名) 雨を降らせそうな湿気を含んだ風。
[枕]197
「三月ばかりの夕暮れにゆるく吹きたる雨風」
[訳]陰暦三月ごろの夕暮れ時にゆるやかに吹いている雨を降らせそうな風(も趣がある)。
(旺文社全訳古語辞典)