[慣]あまよの品定(しなさだ)め
1. 「源氏物語-箒木」で、夏の雨の夜に、物忌みのため宿直(とのい)していた光源氏のもとへ、頭中将、左馬頭、藤式部丞が来て、女性の品評をし、理想像を論じ、さらに各自の体験談を語ったのをいう。
*源氏 (1001-14頃) 夕顔
「ありしあま夜のしなさだめの後いぶかしく思ほしなるしなじなあるに」
・箒木:
ははきぎ
・頭中将:
とうのちゅうじょう
・左馬頭:
さまのかみ
・藤式部丞:
とうしきぶのじょう
2. (転じて)人の品評をすること。
*其面影 (1906) 〈二葉亭四迷〉 二二
「母子(おやこ)鼻を突合せて雨夜(アマヨ)の品定めをやった後で」
・其面影:
そのおもかげ
(精選版 日本国語大辞典)
▷ まんがで読破 - 源氏物語
あまよ-の-しなさだめ【雨夜の品定め】
源氏物語の箒木(ははきぎ)の巻の中で、夏の雨夜に、光源氏の所で頭中将(とうのちゅうじょう)たちがさまざまな女性の品評をする段。雨夜の物語。
(広辞苑)
しなさだめ【品定め】
assessment, evaluation, appraisal
・メロンの品定め
the evalvation [assessment] of melons
・人の品定めをする
appraise [evaluate] a person;
〘略式〙 size a person up
・骨董品の品定めをする
evaluate [estimate] an antique
(ジーニアス和英辞典)
人気の投稿(全期間)
-
「なる」 の改まった言い方。 「あい」 は接頭語。 「いかが 相成り ましょうか」 「五万円に 相成り ます」 「いたくお世話に 相成り ました」 など、改まった場での物言いとなる。 (美しい日本語の辞典) ▷ 美しい日本語の辞典 「な...
-
あたりきしゃりきくるまひき 「あたりまえ(当前)」をしゃれていう。近世以後、職人などが用いるぞんざいな語。「しゃりき」は「車力」、すなわち荷車ひきの意か。「りき」の音を繰り返して語呂(ごろ)をよくするために添えた語。 「あたりき、しゃりき、けつの穴ばりき」とも、「けつの穴...
-
あしらう 「あしえらう」の変化した語。応対すること。 現在では、「冷たくあしらう」「鼻であしらう」などの言い方で、いいかげんに他を待遇するの意を表すことが多い。 また、景物、料理、装飾などで、物を取り合わせる、配合する意を表す。 多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後...
-
あこがれる もとは「あくがる」で、本来いるべき場所を離れてさまようことをいった。 転じて、心が対象にひかれてさまよい出て行くような感じ、すなわち、何かに心がひかれて思いこがれることをいうようになった。 「 あこがれ の的」といえば、理想として思いを寄せる対象のこと。 ...
-
徒桜(あだざくら) はかなく散る桜。また、はかないもののたとえ。 親鸞聖人の歌とされる「あすありと 思ふ心の あだ桜(ざくら) 夜は嵐の 吹かぬものかは」が有名。 桜はあだな(かりそめではかない)もので今日咲いても明日はもう散っているかもしれない、という発想は古く、...