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2018-05-09

「天(あめ)」の意味

あめ【天】

〘名〙

1. 天。空。あま。

*古事記 (712) 下・歌謡
「雲雀は 阿米(アメ)にかける」

・雲雀:
ひばり

*万葉 (8C後) 一七・三九〇六
「御園生の 百木(ももき)の梅の 散る花の 安米(アメ)に飛び上り 雪と降りけむ」

・御園生:
みそのふ


2. 天つ神のいる処。高天原。また、神のいると信じられた天上界。

*古事記 (712) 上・歌謡
阿米(アメ)なるや おとたなばたの うながせる たまのみすまる」

・高天原:
たかあまはら

*源氏 (1001-14頃) 乙女
「あめにますとよをかびめの宮人も我が志すしめを忘るな」

・宮人:
きゅうじん / くにん / みやびと


3. 日本神話に登場する、高天原に属する神やものの美称をつくる。「あめ・・・」「あめの・・・」の形で用いる。

あめ金機(かなばた)」「あめの香具山(かぐやま)」など。


4. 宮殿の屋根のあたり。

*万葉 (8C後) 一九・四二七四
天(あめ)にはも 五百(いほ)つ綱延(は)ふ 万代に 国知らさむと 五百つ綱延ふ」

[補注] 複合語をつくる場合「あま」の形になることが多い。

・万代:
ばんだい / まんだい / よろづよ

(精選版 日本国語大辞典)



高天原は関東にあった 日本神話と考古学を再考する





あめ【天】

1. (「くに」に対する)天空。

古事記(下)
「雲雀は あめに翔(かけ)る」


2. (「つち」に対する)大空。

万葉集(5)
あめへ行かば 汝(な)がまにまに 地(つち)ならば 大君います」


3. 天つ神、造物主のすむ所。高天原(たかまのはら)。天上界。

(広辞苑)

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