《季・夏》
(美しい日本語の辞典)
「青田 (あおた)」
1. 稲が生育した青々とした田。
2. まだ実らない稲田。
3. 無料で興行物を見る人。また、無料。ただ。
守貞漫稿(もりさだまんこう)
「京坂観場に銭を与へず看之等を方言にて青田と云ふ。今は諸事に銭を与へざるを青田と云へり」
(広辞苑)
▷ 究極の田んぼ
あお-た アヲ‥ 【青田】
〘名〙
[1](「あおだ」とも)
稲が茂って青々と見える田。通常、七月下旬、土用前後のころの田をいう。《季・夏》
*平家(13C前)八
「賀茂、八幡の御領ともいはず、青田を苅りてま草にす」
[2]
京阪地方で、芝居、見世物などの興行物を、料金を払わないで見ること。また、その人。ただ見。
*滑稽本・客者評判記(1811)上
「御当地ででんぼうたらいふ者を、上(かみ)では青田といふわいの」
・客者 評判記:
かくしゃ ひょうばんき
[3]([2]から転じて、一般に)
代金を払わないこと。
*大阪繁花風土記(1814)今世はやる詞遣ひ
「青田。銭出さぬ事」
・大阪 繁花 風土記:
おおさか はんか ふどき
・今世:
こんせ、こんぜ
・詞遣ひ:
ことばづかい
(精選版 日本国語大辞典)
水田: a green paddy [rice] field
青田買いをする
・稲の成熟前に買い付ける
buy rice before it is reaped
・在学中の学生を
recruit college students for future jobs long before they graduate
(プログレッシブ和英中辞典)