馬、牛などが地面を掻くように足を動かすこと。
人間に関して使うと、目的に向かってじたばたしてもがき苦しむことや、あくせく気をもんで働くことを意味することが多い。
浮雲〔1887~89〕〈二葉亭四迷〉一・二
「坐して食へば山も空しの諺に漏れず、次第次第に貯蓄(たくはへ)の手薄になるところから足掻き出したが」
(美しい日本語の辞典)
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1. 馬などが前足で地面を掻く。また、そのようにして進む。
万葉集(7)
「赤駒の足掻く激(たぎち)に」
2. 手足を動かしていらだつ。もがく。
宇治拾遺物語(12)
「虎、さかさまに伏して倒れて足掻くを」
3. 悪い状態から抜け出そうとして、どうにもならないのにいろいろやってみる。また、あくせくする。
浄瑠璃、女殺油地獄
「倉の一軒も建てるようにと足掻いても」
4. (子どもが)あばれる。ふざける。
浄瑠璃、鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)
「ヤイヤイヤイ。よつぽどに足掻けよ、其所なぬくめ」
(広辞苑)
1. 馬などが前足で地面を掻く
paw (at) the ground
2. もがき苦しむ
struggle
He struggled [strove] to escape from the miserable circumstances he was in.
(プログレッシブ和英中辞典)
あがく【足掻く】
struggle (to do)
・人生のどん底からはい上がろうとしてあがく
struggle to climb up from the bottom of life
・今さらあがいてもむだだ。
It's too late to do anything now.
(ジーニアス和英辞典)
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