初秋から仲秋にかけて涼気を送ってくる風。
これが吹くと夏が去り、海も空も青むとされる。
青げたならい。
雁渡(かりわたし)。
〈季・秋〉
(美しい日本語の辞典)
▷ 雁渡し - 藍染袴お匙帖
かり-わたし【雁渡】
〘名〙
初秋に吹く北風。青北(あおきた)。《季・秋》
*大乗院寺社雑事記 - 文明五年(1473)六月一七日
「秋風をは、野分ともかりわたしとも云也」
・大乗院 寺社 雑事記:
だいじょういん じしゃ ぞうじき
・野分:
のわき、のわけ
*俳諧・新季寄(1802)八月
「雁わたし 秋の北風を云」
・季寄:
きよせ
(精選版 日本国語大辞典)