有明(ありあけ)
陰暦十六夜以後、月がまだ天にありながら夜の明けかけること。また、そのころ。
恋歌では男女が共に過ごした夜が明ける時分をいい、男が女の許から帰る頃、また女が男を待ち明かした頃に出る月とともに詠むことが多い。
四季歌では、しばしば秋歌の題材となり、特に長月と結びつく例が多い。
俳諧では秋の季語で、月として扱われる。
・有明夕立(ありあけゆうだち)
明け方に降る、にわか雨。
(美しい日本語の辞典)
▷ 一等級 有明海産 佐賀のり
あり-あけ【有明】
① 月がまだありながら、夜が明けてくる頃。また、その月。ありあけづくよ。
和訓栞 (わくんのしおり)
「ありあけ、有明の義、十六夜以下は夜は已(すで)に明くるに月はなほ入らである故に云ふなり」
源氏物語 (帚木 ははきぎ)
「月は 有明 にて光をさまれるものから」
② (後世、月に関係なく)夜明け方。
③ 「ありあけあんどん」の略。
日葡辞書(にっぽじしょ)
「アリアケヲトボス」
・有明行灯: 夜通しともしておく行灯。
④ 「ありあけのひ」の略。
狂言、子盗人(こぬすびと)
「これは 有明 がある。宵に客があつたとみえた」
・有明の灯: 夜もすがらともしてある灯火。
⑤ 香の一種。
⑥ 江戸時代、楊弓(ようきゅう)などで銭を賭ける時の隠語。15文のこと。
(広辞苑)
ありあけ【有明】
〔夜明け〕 daybreak; dawn; the break of day
・有明 の月
a wan morning moon
・有明 あんどん
a small covered lamp left burning through the night
(新和英大辞典)
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