有体 (ありてい)
ありのままであること。偽りや飾りのないさま。ありよう。
*真景累ヶ淵〔1869 頃〕〈三遊亭円朝〉六八
「有体(ありてい)に申すから其手(そのて)を放してください」
・真景 累ヶ淵:
しんけい かさねがふち
(美しい日本語の辞典)
▷ ありのままに描く人物画
あり-てい【有体】
① ありのまま。いつわりのないこと。
歌舞伎、与話情浮名横櫛
「有体に言へ言へ」
・与話 情 浮名 横櫛:
よわ なさけ うきなの よこぐし
「有体な話」
② 普通で、珍しくない。通り一ぺん。
西鶴置土産
「有体の礼儀をのべて」
・西鶴 置土産:
さいかく おきみやげ
(広辞苑)
ありてい 【有り体】
the (plain) truth
・ありていに
as it is;
frankly
・ありていに言えば
to tell the truth;
to be frank with you;
to put it bluntly;
frankly speanking;
in plain terms
(新和英大辞典)
ありてい
・ありていに言えばその映画は失敗作だ。
Frankly speaking, that movie is a failure.
(ジーニアス和英辞典)
ありてい
・ありていに言えば彼にはそれをやり抜こうという意欲がない。
To be frank, he doesn't have the guts to carry it through.
・ありていに白状したらどうなんだ?
Why don't you confess it all?
(オーレックス和英辞典)
2020-03-29
2020-03-22
「蟻が鯛なら芋むしゃ鯨」の意味
蟻が鯛なら芋むしゃ鯨
ありが たいなら いもむしゃ くじら
いわゆる付け足しことば(「むだ口」ともいう)の一種。
感謝すべきの意の「ありがたい」を「蟻が鯛」の意に取り、アリのような小さいものがタイなら、同じく小さいイモムシはクジラに当たるたろう、としゃれたもの。
類似のものに「蟻がとうなら芋むしゃはたち」がある。
(美しい日本語の辞典)
▷ ダジャレでおぼえる漢字とことば 小学1年生
むだ-ぐち【無駄口・徒口】
〘名〙(古くは「むだくち」)
役に立たない、意味のないことを言うこと。また、そのことば。つまらないおしゃべり。むだごと。
*仮名草子・可笑記(1642)三
「智恵の十分にある賢き人は、ぐゎやつきむだ口(グチ)をきかず」
・可笑記:
かしょうき
(精選版 日本国語大辞典)
むだぐち【無駄口】
・むだ口をきく
talk [chatter] idly
・むだ口をたたいてないで仕事しろ。
Do your work without idle talk [chatter].
(ジーニアス和英辞典)
If an ant is a bream, a caterpillar is a whale.
ありが たいなら いもむしゃ くじら
いわゆる付け足しことば(「むだ口」ともいう)の一種。
感謝すべきの意の「ありがたい」を「蟻が鯛」の意に取り、アリのような小さいものがタイなら、同じく小さいイモムシはクジラに当たるたろう、としゃれたもの。
類似のものに「蟻がとうなら芋むしゃはたち」がある。
(美しい日本語の辞典)
▷ ダジャレでおぼえる漢字とことば 小学1年生
むだ-ぐち【無駄口・徒口】
〘名〙(古くは「むだくち」)
役に立たない、意味のないことを言うこと。また、そのことば。つまらないおしゃべり。むだごと。
*仮名草子・可笑記(1642)三
「智恵の十分にある賢き人は、ぐゎやつきむだ口(グチ)をきかず」
・可笑記:
かしょうき
(精選版 日本国語大辞典)
むだぐち【無駄口】
・むだ口をきく
talk [chatter] idly
・むだ口をたたいてないで仕事しろ。
Do your work without idle talk [chatter].
(ジーニアス和英辞典)
If an ant is a bream, a caterpillar is a whale.
2020-03-15
「有明(ありあけ)」の意味
有明(ありあけ)
陰暦十六夜以後、月がまだ天にありながら夜の明けかけること。また、そのころ。
恋歌では男女が共に過ごした夜が明ける時分をいい、男が女の許から帰る頃、また女が男を待ち明かした頃に出る月とともに詠むことが多い。
四季歌では、しばしば秋歌の題材となり、特に長月と結びつく例が多い。
俳諧では秋の季語で、月として扱われる。
・有明夕立(ありあけゆうだち)
明け方に降る、にわか雨。
(美しい日本語の辞典)
▷ 一等級 有明海産 佐賀のり
あり-あけ【有明】
① 月がまだありながら、夜が明けてくる頃。また、その月。ありあけづくよ。
和訓栞 (わくんのしおり)
「ありあけ、有明の義、十六夜以下は夜は已(すで)に明くるに月はなほ入らである故に云ふなり」
源氏物語 (帚木 ははきぎ)
「月は 有明 にて光をさまれるものから」
② (後世、月に関係なく)夜明け方。
③ 「ありあけあんどん」の略。
日葡辞書(にっぽじしょ)
「アリアケヲトボス」
・有明行灯: 夜通しともしておく行灯。
④ 「ありあけのひ」の略。
狂言、子盗人(こぬすびと)
「これは 有明 がある。宵に客があつたとみえた」
・有明の灯: 夜もすがらともしてある灯火。
⑤ 香の一種。
⑥ 江戸時代、楊弓(ようきゅう)などで銭を賭ける時の隠語。15文のこと。
(広辞苑)
ありあけ【有明】
〔夜明け〕 daybreak; dawn; the break of day
・有明 の月
a wan morning moon
・有明 あんどん
a small covered lamp left burning through the night
(新和英大辞典)
陰暦十六夜以後、月がまだ天にありながら夜の明けかけること。また、そのころ。
恋歌では男女が共に過ごした夜が明ける時分をいい、男が女の許から帰る頃、また女が男を待ち明かした頃に出る月とともに詠むことが多い。
四季歌では、しばしば秋歌の題材となり、特に長月と結びつく例が多い。
俳諧では秋の季語で、月として扱われる。
・有明夕立(ありあけゆうだち)
明け方に降る、にわか雨。
(美しい日本語の辞典)
▷ 一等級 有明海産 佐賀のり
あり-あけ【有明】
① 月がまだありながら、夜が明けてくる頃。また、その月。ありあけづくよ。
和訓栞 (わくんのしおり)
「ありあけ、有明の義、十六夜以下は夜は已(すで)に明くるに月はなほ入らである故に云ふなり」
源氏物語 (帚木 ははきぎ)
「月は 有明 にて光をさまれるものから」
② (後世、月に関係なく)夜明け方。
③ 「ありあけあんどん」の略。
日葡辞書(にっぽじしょ)
「アリアケヲトボス」
・有明行灯: 夜通しともしておく行灯。
④ 「ありあけのひ」の略。
狂言、子盗人(こぬすびと)
「これは 有明 がある。宵に客があつたとみえた」
・有明の灯: 夜もすがらともしてある灯火。
⑤ 香の一種。
⑥ 江戸時代、楊弓(ようきゅう)などで銭を賭ける時の隠語。15文のこと。
(広辞苑)
ありあけ【有明】
〔夜明け〕 daybreak; dawn; the break of day
・有明 の月
a wan morning moon
・有明 あんどん
a small covered lamp left burning through the night
(新和英大辞典)
2020-03-08
「あられもない」の意味
あられもない
そうあってはならない。ふさわしくない。似合わしくない。特に、女性の身づくろいや態度、ふるまいが、女性として適当でない場合などに多く用いる。
*浄瑠璃・平家女護島〔1719〕二
「女の丸裸、〈略〉若布荒布(わかめあらめ)あられもない 裸身(はだかみ)に、鱧(はも)がぬら付 ぼらがこそぐる かざみがつめる」
・平家 女護 島:
へいけ にょごの しま
(美しい日本語の辞典)
▷ ブルボン アルミ羽衣あられ
あられ-も-な・い
〘形〙(「あられ」は動詞「あり」に可能の助動詞「れる」の付いたものの名詞化)
① あるはずもない。ありえない。とんでもない。
浄瑠璃、夏祭浪花鑑
「清七の あられもな・い 疑ひ。わしが心をしらぬか何ぞの様に」
・夏祭 浪花 鑑:
なつまつり なにわ かがみ
② 不都合である。似合わしくない。特に、女性として適当でないふるまいにいう。
浄瑠璃、本朝廿四孝
「姫御前の あられもな・い」
「あられもな・い 寝乱れ姿」
・本朝 廿四孝:
ほんちょう にじゅうしこう
(広辞苑)
あられもない
〔(女性の)身なり・態度・ふるまいが不適当である。品位に欠ける〕
improper;
inappropriate;
unbecoming 《to a lady》
・部屋に入ってみると彼女は あられもない 格好で眠っていた。
When I entered the room, she was sleeping in an unbecoming position.
(新和英大辞典)
あられもない
〘無作法な〙
improper;
〘肌もあらわな〙
scantily dressed
・彼女はそのパーティーで あられもない 格好をしていた
She wore improper attire at the party.
・あられもない 姿を見られて恥ずかしかった
I was emberrassed to be seen when I was scantily dressed.
(ジーニアス和英辞典)
そうあってはならない。ふさわしくない。似合わしくない。特に、女性の身づくろいや態度、ふるまいが、女性として適当でない場合などに多く用いる。
*浄瑠璃・平家女護島〔1719〕二
「女の丸裸、〈略〉若布荒布(わかめあらめ)あられもない 裸身(はだかみ)に、鱧(はも)がぬら付 ぼらがこそぐる かざみがつめる」
・平家 女護 島:
へいけ にょごの しま
(美しい日本語の辞典)
▷ ブルボン アルミ羽衣あられ
あられ-も-な・い
〘形〙(「あられ」は動詞「あり」に可能の助動詞「れる」の付いたものの名詞化)
① あるはずもない。ありえない。とんでもない。
浄瑠璃、夏祭浪花鑑
「清七の あられもな・い 疑ひ。わしが心をしらぬか何ぞの様に」
・夏祭 浪花 鑑:
なつまつり なにわ かがみ
② 不都合である。似合わしくない。特に、女性として適当でないふるまいにいう。
浄瑠璃、本朝廿四孝
「姫御前の あられもな・い」
「あられもな・い 寝乱れ姿」
・本朝 廿四孝:
ほんちょう にじゅうしこう
(広辞苑)
あられもない
〔(女性の)身なり・態度・ふるまいが不適当である。品位に欠ける〕
improper;
inappropriate;
unbecoming 《to a lady》
・部屋に入ってみると彼女は あられもない 格好で眠っていた。
When I entered the room, she was sleeping in an unbecoming position.
(新和英大辞典)
あられもない
〘無作法な〙
improper;
〘肌もあらわな〙
scantily dressed
・彼女はそのパーティーで あられもない 格好をしていた
She wore improper attire at the party.
・あられもない 姿を見られて恥ずかしかった
I was emberrassed to be seen when I was scantily dressed.
(ジーニアス和英辞典)
2020-03-04
「いい面の皮(つらのかわ)」の意味
いい面(つら)の皮(かわ)
とんだ恥さらし。いい迷惑。かさねがさねわりの悪い目にあって、ばかばかしいくらいだ。
他人の不幸やしくじりを冷たく批評し、また自分が他から受けた損失について自嘲していう。
(美しい日本語の辞典)
▷ 面の皮をはげ
いい-つらのかわ ‥ツラノカハ【好面皮】
〘連語〙
(他人の不幸やしくじりを冷たく批評し、また自分が他から受けた損失について自嘲していう)
とんだ恥さらし。いい迷惑。かさねがさねわりの悪い目にあって、ばかばかしいくらいだ。
*雑俳・柳多留 - 一三八 (1835)
「いい面(ツラ)のかわ だと早太思へども」
・雑俳:
ざっぱい
・柳多留:
やなぎだる
(精選版 日本国語大辞典)
いい-つらのかわ【好い面の皮】‥カハ
(自分や他人の失敗・不幸を嘲笑的にいう時のことば)
とんだ恥さらし。わりの悪い目にあったこと。
人情本、春色辰巳園
「手めへの自由をされたら いい面の皮 だ」
・人情本:
にんじょうぼん
・春色 辰巳 園:
しゅんしょく たつみ の その
(広辞苑)
いい-つらの-かわ【好い面の皮】-カハ
〘連語〙
体面を汚されたのによく耐えたとして、不名誉な立場や役回りを皮肉に言う語。とんだ恥さらし。
「だしにされて 好い面の皮 だ」
(明鏡国語辞典)
とんだ恥さらし。いい迷惑。かさねがさねわりの悪い目にあって、ばかばかしいくらいだ。
他人の不幸やしくじりを冷たく批評し、また自分が他から受けた損失について自嘲していう。
(美しい日本語の辞典)
▷ 面の皮をはげ
いい-つらのかわ ‥ツラノカハ【好面皮】
〘連語〙
(他人の不幸やしくじりを冷たく批評し、また自分が他から受けた損失について自嘲していう)
とんだ恥さらし。いい迷惑。かさねがさねわりの悪い目にあって、ばかばかしいくらいだ。
*雑俳・柳多留 - 一三八 (1835)
「いい面(ツラ)のかわ だと早太思へども」
・雑俳:
ざっぱい
・柳多留:
やなぎだる
(精選版 日本国語大辞典)
いい-つらのかわ【好い面の皮】‥カハ
(自分や他人の失敗・不幸を嘲笑的にいう時のことば)
とんだ恥さらし。わりの悪い目にあったこと。
人情本、春色辰巳園
「手めへの自由をされたら いい面の皮 だ」
・人情本:
にんじょうぼん
・春色 辰巳 園:
しゅんしょく たつみ の その
(広辞苑)
いい-つらの-かわ【好い面の皮】-カハ
〘連語〙
体面を汚されたのによく耐えたとして、不名誉な立場や役回りを皮肉に言う語。とんだ恥さらし。
「だしにされて 好い面の皮 だ」
(明鏡国語辞典)
2020-03-01
「新雪(あらゆき)」の意味
新雪(あらゆき)
新たに降り積もった雪。しんせつ。
*火の柱 〔1904〕 〈木下尚江〉 三〇
「又た 新雪(あらゆき) 踏んで駆け行けり」
・木下 尚江:
きのした なおえ
(美しい日本語の辞典)
▷ 月刊スキーグラフィック 2020年 03月号
しんせつ【新雪】
fresh [virgin, new-fallen] snow
・新雪の山々
mountains clad in a fresh coat of snow
・新雪のゲレンデを滑る
ski down a slope with 「fresh [new] snow
・新雪を踏んで進む
tread across new-fallen snow
・新雪表層雪崩
a surface 「avalanche [snowslide] caused by fresh snow
(新和英大辞典)
しんせつ【新雪】
fresh snow
・一晩で20センチほど 新雪 が積もった
Fresh snow lay about twenty centimeters deep on the ground overnight.
・新雪 を踏んで歩く
walk on fresh [virgin] snow
(ジーニアス和英辞典)
新たに降り積もった雪。しんせつ。
*火の柱 〔1904〕 〈木下尚江〉 三〇
「又た 新雪(あらゆき) 踏んで駆け行けり」
・木下 尚江:
きのした なおえ
(美しい日本語の辞典)
▷ 月刊スキーグラフィック 2020年 03月号
しんせつ【新雪】
fresh [virgin, new-fallen] snow
・新雪の山々
mountains clad in a fresh coat of snow
・新雪のゲレンデを滑る
ski down a slope with 「fresh [new] snow
・新雪を踏んで進む
tread across new-fallen snow
・新雪表層雪崩
a surface 「avalanche [snowslide] caused by fresh snow
(新和英大辞典)
しんせつ【新雪】
fresh snow
・一晩で20センチほど 新雪 が積もった
Fresh snow lay about twenty centimeters deep on the ground overnight.
・新雪 を踏んで歩く
walk on fresh [virgin] snow
(ジーニアス和英辞典)
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