[慣]あまつ少女(おとめ)
1. 天上に住むと考えられる少女。てんにん。てんにょ。あまおとめ。あまびと。あめびと。
*有明の別 (12C後) 三
「七人の一人のあまつをとめ、花のかづらひとふさをつみ折りて」
2. (天女のように、美しく舞うところから) 五節(ごせち)の舞姫のこと。
*後撰 (951-952頃) 雑一・一一〇一
「悔しくぞ あまつをとめとなりにける 雲地尋ぬる 人も無き世に〈藤原滋包女〉」
(精選版 日本国語大辞典)
▷ ちょっとどんぶり 天津飯
あまつ-おとめ【天つ少女】‥ヲトメ
① 天上に住むという少女。天女。天人。
新古今和歌集 (雑)
「ひさかたの あまつおとめが 夏衣」
②五節(ごせち)の舞姫。
夫木和歌集 (18)
「曇なき 豊のあかりに見つるかな あまつおとめの舞の姿を」
(広辞苑)
あまつ-おとめ【天津乙女】‥ヲトメ
女優。本名、鳥居栄子。東京生れ。宝塚歌劇団に40余年在籍。日舞を得意とした。(1905〜1980)
(広辞苑)
人気の投稿(全期間)
-
「なる」 の改まった言い方。 「あい」 は接頭語。 「いかが 相成り ましょうか」 「五万円に 相成り ます」 「いたくお世話に 相成り ました」 など、改まった場での物言いとなる。 (美しい日本語の辞典) ▷ 美しい日本語の辞典 「な...
-
あたりきしゃりきくるまひき 「あたりまえ(当前)」をしゃれていう。近世以後、職人などが用いるぞんざいな語。「しゃりき」は「車力」、すなわち荷車ひきの意か。「りき」の音を繰り返して語呂(ごろ)をよくするために添えた語。 「あたりき、しゃりき、けつの穴ばりき」とも、「けつの穴...
-
あしらう 「あしえらう」の変化した語。応対すること。 現在では、「冷たくあしらう」「鼻であしらう」などの言い方で、いいかげんに他を待遇するの意を表すことが多い。 また、景物、料理、装飾などで、物を取り合わせる、配合する意を表す。 多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後...
-
あこがれる もとは「あくがる」で、本来いるべき場所を離れてさまようことをいった。 転じて、心が対象にひかれてさまよい出て行くような感じ、すなわち、何かに心がひかれて思いこがれることをいうようになった。 「 あこがれ の的」といえば、理想として思いを寄せる対象のこと。 ...
-
徒桜(あだざくら) はかなく散る桜。また、はかないもののたとえ。 親鸞聖人の歌とされる「あすありと 思ふ心の あだ桜(ざくら) 夜は嵐の 吹かぬものかは」が有名。 桜はあだな(かりそめではかない)もので今日咲いても明日はもう散っているかもしれない、という発想は古く、...