家風(いえかぜ)
自分の家の方から吹いて来る風。
(美しい日本語の辞典)
いえ-かぜ イヘ‥ 【家風】
〘名〙
[1] 自分の家の方から吹いて来る風。
*万葉 (8C後) 二〇・四三五三
「伊倍加是(イヘカゼ)は 日に日に吹けど 我妹子(わぎもこ)が 家言(いへごと)持ちて くる人も無し」
▷ 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
[2] (「かふう」の訓読み)
家の伝統。家の風。また、家の威風。
*浮世草子・武家義理物語 (1688) 三
「隼人(はやと)が 家風(イヘかぜ) をふかせける」
▷ 武家義理物語
(精選版 日本国語大辞典)
いえ-かぜ 【家風】 イヘ‥
① 故郷の家の方から吹いて来る風。
万葉集(20)「家風 は日に日に吹けど」
② (家風(かふう)の訓読)→「いえのかぜ」に同じ。
いえ-の-かぜ 【家の風】 イヘ‥
(「家風(かふう)」の訓読)
家に代々伝えられたならわし、または業。
拾遺和歌集(雑)「家風 をも吹かせてしがな」
(広辞苑)
人気の投稿(全期間)
-
「なる」 の改まった言い方。 「あい」 は接頭語。 「いかが 相成り ましょうか」 「五万円に 相成り ます」 「いたくお世話に 相成り ました」 など、改まった場での物言いとなる。 (美しい日本語の辞典) ▷ 美しい日本語の辞典 「な...
-
あたりきしゃりきくるまひき 「あたりまえ(当前)」をしゃれていう。近世以後、職人などが用いるぞんざいな語。「しゃりき」は「車力」、すなわち荷車ひきの意か。「りき」の音を繰り返して語呂(ごろ)をよくするために添えた語。 「あたりき、しゃりき、けつの穴ばりき」とも、「けつの穴...
-
あしらう 「あしえらう」の変化した語。応対すること。 現在では、「冷たくあしらう」「鼻であしらう」などの言い方で、いいかげんに他を待遇するの意を表すことが多い。 また、景物、料理、装飾などで、物を取り合わせる、配合する意を表す。 多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉後...
-
あこがれる もとは「あくがる」で、本来いるべき場所を離れてさまようことをいった。 転じて、心が対象にひかれてさまよい出て行くような感じ、すなわち、何かに心がひかれて思いこがれることをいうようになった。 「 あこがれ の的」といえば、理想として思いを寄せる対象のこと。 ...
-
徒桜(あだざくら) はかなく散る桜。また、はかないもののたとえ。 親鸞聖人の歌とされる「あすありと 思ふ心の あだ桜(ざくら) 夜は嵐の 吹かぬものかは」が有名。 桜はあだな(かりそめではかない)もので今日咲いても明日はもう散っているかもしれない、という発想は古く、...