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2020-06-28

「暗雲(あんうん)」の意味

暗雲(あんうん)

雨を降らしている、または、今にも雨を降らせそうな暗い雲。黒雲(こくうん)。

*在りし日の歌 〔1938〕 〈中原中也〉 蛙声
「その声は水面に走って暗雲に迫る」

(美しい日本語の辞典)

・中原 中也:
なかはら ちゅうや

・蛙声:
あせい

中原中也 詩集





あん-うん 【暗雲】

① あたりが暗くなるほどの厚い雨雲。
暗雲 が垂れこめる」

② (比喩的に) 危険・破局などの起こりそうな不安な気配。また、心がはればれしない様子。
暗雲 ただよう政治情勢」
「心の 暗雲 が晴れる」

(広辞苑)



あんうん 【暗雲】

(dark) cloud

暗雲が低く垂れこめている。
Dark clouds are hanging low in the sky.

・世界的な金融危機は日本経済に暗雲を投げかけている。
The global financial crisis is casting a cloud over the Japanese economy.

・日米間に暗雲がただよっている
The Japan-U.S. relationship is being overshadowed.;

Dark clouds are hanging over the Japan-U.S. relationship.

・新事業の前途に暗雲が立ちこめている
[=今後の見通しがあまりよくない]
The outlook for the new project is not too bright [favorable].

(ジーニアス和英辞典)

2020-06-21

「暗雨(あんう)」の意味

暗雨(あんう)

闇夜(やみよ)に降る雨。

*海道記 〔1223 頃〕 序
「すでにして斜陽景晩れて、暗雨しきりに笠にかかる」

(美しい日本語の辞典)

・海道記:
かいどうき

・晩れて:
くれて

海道記の研究 本文篇 研究篇





あん-う 【暗雨】 

〘名〙

闇夜(やみよ)に降る雨。

*本朝無題詩 (1162-64頃) 五・冬夜言志 〈藤原茂明〉
暗雨打 レ 窓天未 レ 曙、狐燈背 レ 壁暁猶残」
〔陳師道-次韻夜雨詩〕

(精選版 日本国語大辞典)

・本朝 無題詩:
ほんちょう むだいし

・冬夜 言志:
とうや げんし

・藤原 茂明:
ふじわらの もちあきら

・陳 師道:
ちん しどう

本朝無題詩 全注釈 一

2020-06-14

「あわよくば」の意味

あわよくば

間がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。

あわよくば ごちそうになれるかもしれない」などと、本来得られる以上の利益を予想する場合に使うことが多い。

*安愚楽鍋 〔1871 〜72〕 〈仮名垣魯文〉 三・上
あわよくば 芸妓(ふるねこ)〔=年老いた芸妓〕 の尻尾を持上て枕金の小釣〔=釣り銭〕をとるかさもなくば」

・安愚楽 鍋:
あぐら なべ

・仮名垣 魯文:
かながき ろぶん

・芸妓:
げいぎ

・枕金:
まくらがね

(美しい日本語の辞典)

明治文學全集 1 明治開化期文學集(一)





あわよく-ば アハヨク‥

〘連語〙

(形容詞「あわよい」に助詞「ば」の付いたもの)

間(ま)がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。

現代では一語化し、副詞として用いられる。

*浄瑠璃・吉野都女楠 (1719頃か) 二
「義貞の目の前、此具足着て働き、あはよくは 義貞をしてやらふと思ふ気はないか」

・吉野都 女楠:
よしののみやこ おんなくすのき

(精選版 日本国語大辞典)



あわよく-ば アハヨク-

〘副〙

幸運などに頼って、何かを望むさま。よい機会に恵まれるならば。うまくゆくならば。

あわよくば トップ当選を果たしたい」

あわよくば 大金が転がり込むかもしれない」

▷ 文語形容詞「間(あは)よし」の未然形+助詞「ば」から

(明鏡国語辞典)



あわよくば

〘幸運ならば〙 if I am lucky;

〘運が良ければ〙 with (any [(英)a bit of]) luck;

〘事がうまく運べば〙 if things go well;

〘もし可能なら〙 if possible

あわよくば 大金が転がり込むかもしれない。
If I am lucky [With (any) luck, If things go well], a large amount of money might come my way.
《◆前の2つは「運がよければ」、3番めは「物事がうまく進めば」の意味》

あわよくば トップ当選を果たしたい。
If possible, I would like to win top place in the election.

(ジーニアス和英辞典)



あわよくば

・うちのチームだってあれだけ練習したんだから あわよくば 決勝に進めるかもしれない(→運がよければ)。
Since our team practiced that much, we might be able to go to the finals with a bit of luck.

・君の成績なら あわよくば 医学部を狙えるよ。
With your good school record, you might have luck getting into medical school if everything goes well.

(オーレックス和英辞典)

2020-06-07

「淡雪(あわゆき)」の意味

淡雪(あわゆき)

春先などに降る消えやすい雪。春の雪。

《季・春》

*俳諧・続猿蓑 〔1698〕 春
淡雪や 雨に追るる はるの笠 〈風麦〉」

(美しい日本語の辞典)

・続 猿蓑:
ぞく さるみの

・小川 風麦:
おがわ ふうばく



白鶴 淡雪スパークリング





あわ-ゆき アハ‥ 【淡雪】

〘名〙

[1] 春先などに降る消えやすい雪。春の雪。《季・春》

*古今 (905-914) 恋一・五四九
あはゆきの たまればかてに くだけつつ わが物思ひの しげきころかな 〈よみ人しらず〉」

*新古今 (1205) 春上・一〇
「春日野の 下萌えわたる 草の上に つれなく見ゆる 春のあはゆき 〈源国信〉」

[2] あわゆき(泡雪)

(精選版 日本国語大辞典)

・源 国信:
みなもとの くにざね



あわゆき アハ- 【淡雪】

うすく降りつもった雪。

(新明解国語辞典)



あわゆき 【淡雪】

ぼたん雪、綿雪とも。

積もっても、はかなく消えていく春の雪。

気温が低いときに降る雪はさらさらしているが、気温が比較的高いと、雪の結晶どうしが幾つも結び付いて雪片となって降り、淡雪となる。

(百科事典マイペディア)

・雪片: せっぺん



あわゆき 【泡雪、淡雪】

① 泡のように消えやすい雪
a light snow

② 卵白で作る和菓子
awayuki: (説明的に) Japanese sweet jelly made of beaten egg white.

(ウィズダム和英辞典)

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