暗雲(あんうん)
雨を降らしている、または、今にも雨を降らせそうな暗い雲。黒雲(こくうん)。
*在りし日の歌 〔1938〕 〈中原中也〉 蛙声
「その声は水面に走って暗雲に迫る」
(美しい日本語の辞典)
・中原 中也:
なかはら ちゅうや
・蛙声:
あせい
▷ 中原中也 詩集
あん-うん 【暗雲】
① あたりが暗くなるほどの厚い雨雲。
「暗雲 が垂れこめる」
② (比喩的に) 危険・破局などの起こりそうな不安な気配。また、心がはればれしない様子。
「暗雲 ただよう政治情勢」
「心の 暗雲 が晴れる」
(広辞苑)
あんうん 【暗雲】
(dark) cloud
・暗雲が低く垂れこめている。
Dark clouds are hanging low in the sky.
・世界的な金融危機は日本経済に暗雲を投げかけている。
The global financial crisis is casting a cloud over the Japanese economy.
・日米間に暗雲がただよっている。
The Japan-U.S. relationship is being overshadowed.;
Dark clouds are hanging over the Japan-U.S. relationship.
・新事業の前途に暗雲が立ちこめている。
[=今後の見通しがあまりよくない]
The outlook for the new project is not too bright [favorable].
(ジーニアス和英辞典)
2020-06-28
2020-06-21
「暗雨(あんう)」の意味
暗雨(あんう)
闇夜(やみよ)に降る雨。
*海道記 〔1223 頃〕 序
「すでにして斜陽景晩れて、暗雨しきりに笠にかかる」
(美しい日本語の辞典)
・海道記:
かいどうき
・晩れて:
くれて
▷ 海道記の研究 本文篇 研究篇
あん-う 【暗雨】
〘名〙
闇夜(やみよ)に降る雨。
*本朝無題詩 (1162-64頃) 五・冬夜言志 〈藤原茂明〉
「暗雨打 レ 窓天未 レ 曙、狐燈背 レ 壁暁猶残」
〔陳師道-次韻夜雨詩〕
(精選版 日本国語大辞典)
・本朝 無題詩:
ほんちょう むだいし
・冬夜 言志:
とうや げんし
・藤原 茂明:
ふじわらの もちあきら
・陳 師道:
ちん しどう
▷ 本朝無題詩 全注釈 一
闇夜(やみよ)に降る雨。
*海道記 〔1223 頃〕 序
「すでにして斜陽景晩れて、暗雨しきりに笠にかかる」
(美しい日本語の辞典)
・海道記:
かいどうき
・晩れて:
くれて
▷ 海道記の研究 本文篇 研究篇
あん-う 【暗雨】
〘名〙
闇夜(やみよ)に降る雨。
*本朝無題詩 (1162-64頃) 五・冬夜言志 〈藤原茂明〉
「暗雨打 レ 窓天未 レ 曙、狐燈背 レ 壁暁猶残」
〔陳師道-次韻夜雨詩〕
(精選版 日本国語大辞典)
・本朝 無題詩:
ほんちょう むだいし
・冬夜 言志:
とうや げんし
・藤原 茂明:
ふじわらの もちあきら
・陳 師道:
ちん しどう
▷ 本朝無題詩 全注釈 一
2020-06-14
「あわよくば」の意味
あわよくば
間がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。
「あわよくば ごちそうになれるかもしれない」などと、本来得られる以上の利益を予想する場合に使うことが多い。
*安愚楽鍋 〔1871 〜72〕 〈仮名垣魯文〉 三・上
「あわよくば 芸妓(ふるねこ)〔=年老いた芸妓〕 の尻尾を持上て枕金の小釣〔=釣り銭〕をとるかさもなくば」
・安愚楽 鍋:
あぐら なべ
・仮名垣 魯文:
かながき ろぶん
・芸妓:
げいぎ
・枕金:
まくらがね
(美しい日本語の辞典)
▷ 明治文學全集 1 明治開化期文學集(一)
あわよく-ば アハヨク‥
〘連語〙
(形容詞「あわよい」に助詞「ば」の付いたもの)
間(ま)がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。
現代では一語化し、副詞として用いられる。
*浄瑠璃・吉野都女楠 (1719頃か) 二
「義貞の目の前、此具足着て働き、あはよくは 義貞をしてやらふと思ふ気はないか」
・吉野都 女楠:
よしののみやこ おんなくすのき
(精選版 日本国語大辞典)
あわよく-ば アハヨク-
〘副〙
幸運などに頼って、何かを望むさま。よい機会に恵まれるならば。うまくゆくならば。
「あわよくば トップ当選を果たしたい」
「あわよくば 大金が転がり込むかもしれない」
▷ 文語形容詞「間(あは)よし」の未然形+助詞「ば」から
(明鏡国語辞典)
あわよくば
〘幸運ならば〙 if I am lucky;
〘運が良ければ〙 with (any [(英)a bit of]) luck;
〘事がうまく運べば〙 if things go well;
〘もし可能なら〙 if possible
・あわよくば 大金が転がり込むかもしれない。
「If I am lucky [With (any) luck, If things go well], a large amount of money might come my way.
《◆前の2つは「運がよければ」、3番めは「物事がうまく進めば」の意味》
・あわよくば トップ当選を果たしたい。
If possible, I would like to win top place in the election.
(ジーニアス和英辞典)
あわよくば
・うちのチームだってあれだけ練習したんだから あわよくば 決勝に進めるかもしれない(→運がよければ)。
Since our team practiced that much, we might be able to go to the finals with a bit of luck.
・君の成績なら あわよくば 医学部を狙えるよ。
With your good school record, you might have luck getting into medical school if everything goes well.
(オーレックス和英辞典)
間がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。
「あわよくば ごちそうになれるかもしれない」などと、本来得られる以上の利益を予想する場合に使うことが多い。
*安愚楽鍋 〔1871 〜72〕 〈仮名垣魯文〉 三・上
「あわよくば 芸妓(ふるねこ)〔=年老いた芸妓〕 の尻尾を持上て枕金の小釣〔=釣り銭〕をとるかさもなくば」
・安愚楽 鍋:
あぐら なべ
・仮名垣 魯文:
かながき ろぶん
・芸妓:
げいぎ
・枕金:
まくらがね
(美しい日本語の辞典)
▷ 明治文學全集 1 明治開化期文學集(一)
あわよく-ば アハヨク‥
〘連語〙
(形容詞「あわよい」に助詞「ば」の付いたもの)
間(ま)がよければ。よい機会があったら。うまくゆけば。
現代では一語化し、副詞として用いられる。
*浄瑠璃・吉野都女楠 (1719頃か) 二
「義貞の目の前、此具足着て働き、あはよくは 義貞をしてやらふと思ふ気はないか」
・吉野都 女楠:
よしののみやこ おんなくすのき
(精選版 日本国語大辞典)
あわよく-ば アハヨク-
〘副〙
幸運などに頼って、何かを望むさま。よい機会に恵まれるならば。うまくゆくならば。
「あわよくば トップ当選を果たしたい」
「あわよくば 大金が転がり込むかもしれない」
▷ 文語形容詞「間(あは)よし」の未然形+助詞「ば」から
(明鏡国語辞典)
あわよくば
〘幸運ならば〙 if I am lucky;
〘運が良ければ〙 with (any [(英)a bit of]) luck;
〘事がうまく運べば〙 if things go well;
〘もし可能なら〙 if possible
・あわよくば 大金が転がり込むかもしれない。
「If I am lucky [With (any) luck, If things go well], a large amount of money might come my way.
《◆前の2つは「運がよければ」、3番めは「物事がうまく進めば」の意味》
・あわよくば トップ当選を果たしたい。
If possible, I would like to win top place in the election.
(ジーニアス和英辞典)
あわよくば
・うちのチームだってあれだけ練習したんだから あわよくば 決勝に進めるかもしれない(→運がよければ)。
Since our team practiced that much, we might be able to go to the finals with a bit of luck.
・君の成績なら あわよくば 医学部を狙えるよ。
With your good school record, you might have luck getting into medical school if everything goes well.
(オーレックス和英辞典)
2020-06-07
「淡雪(あわゆき)」の意味
淡雪(あわゆき)
春先などに降る消えやすい雪。春の雪。
《季・春》
*俳諧・続猿蓑 〔1698〕 春
「淡雪や 雨に追るる はるの笠 〈風麦〉」
(美しい日本語の辞典)
・続 猿蓑:
ぞく さるみの
・小川 風麦:
おがわ ふうばく
▷ 白鶴 淡雪スパークリング
あわ-ゆき アハ‥ 【淡雪】
〘名〙
[1] 春先などに降る消えやすい雪。春の雪。《季・春》
*古今 (905-914) 恋一・五四九
「あはゆきの たまればかてに くだけつつ わが物思ひの しげきころかな 〈よみ人しらず〉」
*新古今 (1205) 春上・一〇
「春日野の 下萌えわたる 草の上に つれなく見ゆる 春のあはゆき 〈源国信〉」
[2] あわゆき(泡雪)
(精選版 日本国語大辞典)
・源 国信:
みなもとの くにざね
あわゆき アハ- 【淡雪】
うすく降りつもった雪。
(新明解国語辞典)
あわゆき 【淡雪】
ぼたん雪、綿雪とも。
積もっても、はかなく消えていく春の雪。
気温が低いときに降る雪はさらさらしているが、気温が比較的高いと、雪の結晶どうしが幾つも結び付いて雪片となって降り、淡雪となる。
(百科事典マイペディア)
・雪片: せっぺん
あわゆき 【泡雪、淡雪】
① 泡のように消えやすい雪
a light snow
② 卵白で作る和菓子
awayuki: (説明的に) Japanese sweet jelly made of beaten egg white.
(ウィズダム和英辞典)
春先などに降る消えやすい雪。春の雪。
《季・春》
*俳諧・続猿蓑 〔1698〕 春
「淡雪や 雨に追るる はるの笠 〈風麦〉」
(美しい日本語の辞典)
・続 猿蓑:
ぞく さるみの
・小川 風麦:
おがわ ふうばく
▷ 白鶴 淡雪スパークリング
あわ-ゆき アハ‥ 【淡雪】
〘名〙
[1] 春先などに降る消えやすい雪。春の雪。《季・春》
*古今 (905-914) 恋一・五四九
「あはゆきの たまればかてに くだけつつ わが物思ひの しげきころかな 〈よみ人しらず〉」
*新古今 (1205) 春上・一〇
「春日野の 下萌えわたる 草の上に つれなく見ゆる 春のあはゆき 〈源国信〉」
[2] あわゆき(泡雪)
(精選版 日本国語大辞典)
・源 国信:
みなもとの くにざね
あわゆき アハ- 【淡雪】
うすく降りつもった雪。
(新明解国語辞典)
あわゆき 【淡雪】
ぼたん雪、綿雪とも。
積もっても、はかなく消えていく春の雪。
気温が低いときに降る雪はさらさらしているが、気温が比較的高いと、雪の結晶どうしが幾つも結び付いて雪片となって降り、淡雪となる。
(百科事典マイペディア)
・雪片: せっぺん
あわゆき 【泡雪、淡雪】
① 泡のように消えやすい雪
a light snow
② 卵白で作る和菓子
awayuki: (説明的に) Japanese sweet jelly made of beaten egg white.
(ウィズダム和英辞典)
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