いすかの嘴(はし)
物事がくい違って思うようにならないこと。イスカ(鳥の一種)の上下のくちばしが左右にくい違って合わないところからいう。
しかし、当のいすかにしてみれば、くいちがったくちばしこそ松かさの中の種子をついばむのに適しているのであり、別に思うようにならないわけではない。
(美しい日本語の辞典)
▷ 鳥のくちばし図鑑 たべる・はこぶ・つくる
[慣]いすかの嘴(はし)
(鶍の上下のくちばしが左右にくい違って合わないところから)物事がくい違って思うようにならないこと。
*寛永刊本蒙求抄(1529頃)七
「世界と我といすかのはしにすりちがうて候ほどにぞ」
・寛永:
かんえい
・刊本:
かんぽん
・蒙求抄:
もうぎゅうしょう
*歌舞伎・千歳曾我源氏礎(1885)三幕
「得心させんと思ひしも、鶍の嘴と喰違ひ」
・千歳 曾我 源氏礎:
せんざい そが げんじのいしずえ
ちとせ そが げんじのいしずえ
・得心:
とくしん
(精選版 日本国語大辞典)
いすか-の-はし【鶍の嘴】
(鶍のくちばしが交叉していることから)物事がくいちがって思うようにならないことのたとえ。
浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵
「する事なすこと、鶍の嘴ほど違ふ」
(広辞苑)
2021-02-28
2021-02-21
「衣食足りて礼節を知る」の意味
衣食足りて礼節を知る
いしょくたりてれいせつをしる
生活にこと欠かなくなって、人は初めて礼儀に心を向ける余裕ができるの意。「管子 - 牧民」によることば。
・管子:
かんし
・牧民:
ぼくみん
▷ 管子(中国の思想)
(美しい日本語の辞典)
[慣]衣食足りて礼節を知る
[解]
管子(牧民)
「倉廩(そうりん)実(み)ちて則ち礼節を知り、衣食足りて則ち栄辱を知る」
民は、生活が豊かになって初めて、道徳心が高まって礼儀を知るようになる。
「衣食足りて栄辱を知る」とも。
・栄辱:
えいじょく
(広辞苑)
◆ 衣食足りて礼節を知る
〘ことわざ〙
Well fed, well bred.
(ウィズダム和英辞典)
いしょくたりてれいせつをしる
生活にこと欠かなくなって、人は初めて礼儀に心を向ける余裕ができるの意。「管子 - 牧民」によることば。
・管子:
かんし
・牧民:
ぼくみん
▷ 管子(中国の思想)
(美しい日本語の辞典)
[慣]衣食足りて礼節を知る
[解]
管子(牧民)
「倉廩(そうりん)実(み)ちて則ち礼節を知り、衣食足りて則ち栄辱を知る」
民は、生活が豊かになって初めて、道徳心が高まって礼儀を知るようになる。
「衣食足りて栄辱を知る」とも。
・栄辱:
えいじょく
(広辞苑)
◆ 衣食足りて礼節を知る
〘ことわざ〙
Well fed, well bred.
(ウィズダム和英辞典)
2021-02-14
「石部金吉(いしべきんきち)」の意味
石部金吉(いしべきんきち)
道徳的に堅固で、金銭や女色に心を迷わされない人。また、物堅くきまじめ過ぎて、融通のきかない人。男女間の情愛などを解しない人。
石と金と二つの堅いものを並べた擬人名。かたぞう。
さらなる上手の堅物を「いしべきんきち金兜(かなかぶと)」と呼ぶ。石部金吉に金(かね)のかぶとをかぶせたような人の意。
*浄瑠璃・神霊矢口渡〔1770〕三
「旦那さまは石部金吉。女護が島へやって置いても気遣ひの気の字もない」
・堅固:
けんご
・女色:
じょしょく
・神霊 矢口渡:
しんれい やぐちのわたし
・女護が島:
にょごがしま
(美しい日本語の辞典)
にょご-の-しま【女護島】
① 女人だけが住むという想像上の島。近世の日本では、八丈島のことを称した。にょうごのしま。にょごがしま。
好色一代男(8)
「是より 女護の島 にわたりて、つかみどりの女を見せん」
② 女性ばかりいるところの称。男子禁制の大奥や遊里など。
(広辞苑)
▷ るるぶ 小笠原 伊豆諸島
いしべきんきち【石部金吉】
a person of strict morals;
a very upright person;
a straightlaced person
(新和英大辞典)
いしべきんきち【石部金吉】
a person of very strict morality;
an extremely inflexible person
(ウィズダム和英辞典)
道徳的に堅固で、金銭や女色に心を迷わされない人。また、物堅くきまじめ過ぎて、融通のきかない人。男女間の情愛などを解しない人。
石と金と二つの堅いものを並べた擬人名。かたぞう。
さらなる上手の堅物を「いしべきんきち金兜(かなかぶと)」と呼ぶ。石部金吉に金(かね)のかぶとをかぶせたような人の意。
*浄瑠璃・神霊矢口渡〔1770〕三
「旦那さまは石部金吉。女護が島へやって置いても気遣ひの気の字もない」
・堅固:
けんご
・女色:
じょしょく
・神霊 矢口渡:
しんれい やぐちのわたし
・女護が島:
にょごがしま
(美しい日本語の辞典)
にょご-の-しま【女護島】
① 女人だけが住むという想像上の島。近世の日本では、八丈島のことを称した。にょうごのしま。にょごがしま。
好色一代男(8)
「是より 女護の島 にわたりて、つかみどりの女を見せん」
② 女性ばかりいるところの称。男子禁制の大奥や遊里など。
(広辞苑)
▷ るるぶ 小笠原 伊豆諸島
いしべきんきち【石部金吉】
a person of strict morals;
a very upright person;
a straightlaced person
(新和英大辞典)
いしべきんきち【石部金吉】
a person of very strict morality;
an extremely inflexible person
(ウィズダム和英辞典)
2021-02-07
「漁火(いさりび)」の意味
漁火(いさりび)
夜、魚を漁船の方へ誘い集めるために燃やすたいまつ、かがり火の類。今日では集魚灯など電気照明に変わってしまった。
*万葉集〔8C後〕一二・三一六九
「能登の海に 釣する海人(あま)の 射去火(いざりひ)の 光にいませ 月待ちがてり〈作者未詳〉」
(美しい日本語の辞典)
▷ なとり 技の逸品 さきいか漁火
いさり-び【漁火】
(古くはイザリヒ・イザリビ)
魚を漁船の方へ誘い寄せるために焚く火。
万葉集(12)
「釣する海人(あま)の 射去火(いざりひ)の」
(広辞苑)
▷ 漁り火 - 藍染袴お匙帖
いさり-び【漁火】
〘名〙
夜、魚を誘い寄せるために船でたく火。
▶「いさり」は「いさる(=漁をする)」の連用形から。
(明鏡国語辞典)
▷ 漁火 二カ国語版
いさりび【漁り火】
a 「fire [lamp] lit on fishing boat (to lure fish)
・沖に連なる漁り火が美しい。
The fishing lamps strung out across the bay look beautiful.
・今は電灯だが、昔は漁り火を焚いて漁をしたものだ。
Now they use electric lamps, but they used to light fires (to attract the fish) when they went fishing.
(新和英大辞典)
いさりび【漁り火】
a fishing fire;
a fire for luring fish (on a fishing boat)
(ウィズダム和英辞典)
夜、魚を漁船の方へ誘い集めるために燃やすたいまつ、かがり火の類。今日では集魚灯など電気照明に変わってしまった。
*万葉集〔8C後〕一二・三一六九
「能登の海に 釣する海人(あま)の 射去火(いざりひ)の 光にいませ 月待ちがてり〈作者未詳〉」
(美しい日本語の辞典)
▷ なとり 技の逸品 さきいか漁火
いさり-び【漁火】
(古くはイザリヒ・イザリビ)
魚を漁船の方へ誘い寄せるために焚く火。
万葉集(12)
「釣する海人(あま)の 射去火(いざりひ)の」
(広辞苑)
▷ 漁り火 - 藍染袴お匙帖
いさり-び【漁火】
〘名〙
夜、魚を誘い寄せるために船でたく火。
▶「いさり」は「いさる(=漁をする)」の連用形から。
(明鏡国語辞典)
▷ 漁火 二カ国語版
いさりび【漁り火】
a 「fire [lamp] lit on fishing boat (to lure fish)
・沖に連なる漁り火が美しい。
The fishing lamps strung out across the bay look beautiful.
・今は電灯だが、昔は漁り火を焚いて漁をしたものだ。
Now they use electric lamps, but they used to light fires (to attract the fish) when they went fishing.
(新和英大辞典)
いさりび【漁り火】
a fishing fire;
a fire for luring fish (on a fishing boat)
(ウィズダム和英辞典)
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