あるかないかわからないような、かすかな雲。
*夫木和歌抄〔1310 頃〕
「風にちる ありなし雲の 大空に ただよふほどや この世なるらん〈寂蓮〉」
・夫木 和歌抄:
ふぼく わかしょう
(美しい日本語の辞典)
▷ くもとそらのえほん
ありなし-ぐも 【有無雲】
〘名〙 あるかないかわからないような、かすかな雲。
*長承三年中宮亮顕輔歌合(1134)
「うかれ行く ありなし雲も 晴れのきて かかる隈なき 秋の夜の月〈源仲正〉」
・長承:
ちょうしょう
・中宮亮 顕輔 歌合:
ちゅうぐうのすけ あきすけけ うたあわせ
・源 仲政:
みなもとの なかまさ
(精選版 日本国語大辞典)