明治30年代になって与謝野晶子などにより、自然の景物や光、音、夢、希望などのはかなげで美しいさまに対して、短歌などで使われるようになって広まった。
晶子新集 [1917] 〈与謝野晶子〉
「冬枯れの 木立あえかに なまめかし 後に朝の 歩み寄る時」
(美しい日本語の辞典)
▷ 世界で一番美しい海のいきもの図鑑
かよわく、なよなよとしたさま。たよりないさま。
源氏物語・帚木(ははきぎ)
「艶にあえかなるすきずきしさのみこそをかしくおぼさるらめ」
「あえかな花」
(広辞苑)
[形動]
かよわいさま。
「あえかに匂う桜花」
美しいものとみなして言う。
(明鏡国語辞典)
あえか
〜な
willowy; helpless and pretty
〔かすかな〕
faint
・あえかな星の光を頼りに砂丘を歩く
walk through a desert with only the faint light of the stars to guide one
・あえかに美しい
fragilely [delicately] beautiful
(新和英大辞典)