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2021-05-30

「いたく」の意味

いたく

程度のはなはだしいさま。ひどく。はなはだしく。ずいぶん。形容詞「いたい」の連用形から。

*竹取物語〔9C末〜10C初〕
「八月十五日ばかりの月に出で居て、かぐや姫いといたく泣き給ふ」

(美しい日本語の辞典)



竹取物語





いたく【甚く】

〘副〙

(「いたし」の連用形から)はなはだしく。ひどく。

いたく感銘した」

いたく疲れた」

(広辞苑)



いたく【甚く】

〘副〙

物事の程度がはなはだしいさま。大いに。非常に。ひどく。

いたく悲しむ」

いたく感激する」

▶ 文語形容詞「いたし」の連用形から。

[表記]
「痛く」とも書くが、一般にかな書きが多い。

(明鏡国語辞典)



いたく【甚く】

・いたく気に入る
be extremely pleased with sth

・その豪華な貢ぎ物を見て、王はいたくご満悦のご様子であった。
When he saw the magnificent tribute, the king showed extreme delight.

(新和英大辞典)

2021-05-23

「いたいけ」の意味

いたいけ

子どもなどの幼くてかわいらしいさま。また、弱々しくいじらしいさま。

「痛い気」の変化で、胸が痛むほどかわいいの意。

「いとけない」と混同して「いたいけない」ともいう。

*鳥影〔1908〕〈石川啄木〉五・三
「水近い礫(こいし)の間には可憐(いたいけ)な撫子(なでしこ)が処々に咲いた」

・礫:
れき、つぶて、こいし

・可憐:
かれん

・処々:
しょしょ、ところどころ

(美しい日本語の辞典)



ビートたけし - いたいけな夏





いたい-け【幼気】

① 小さくて愛すべきさま。美しく可愛らしいさま。

「七つになる子がいたいけな事言うた」(狂言歌謡)


② 子供などのいじらしくいたいたしいさま。あわれむべきさな。

いたいけな遺児」

(広辞苑)



いたいけ

〜な

〔幼くてかわいらしい〕
adorable; sweet; young and helpless

〔幼くていじらしい〕
pitiful; touching

・いたいけな少女
an adorable girl of tender age

・震災遺児のいたいけな姿
the 「pitiful [touching] figure of an earthquake orphan

(新和英大辞典)



いたいけ(な)

・無心に遊ぶいたいけな子供たち
little children playing innocently

(ジーニアス和英辞典)

2021-05-16

「磯山風(いそやまかぜ)」の意味

磯山風(いそやまかぜ)

磯辺の山から吹いて来る風。

*十六夜日記〔1279 〜 82頃〕
「東路の 磯山かぜの たえまより 波さへ花の おもかげに立つ」

・東路:
あずまじ

(美しい日本語の辞典)



歴史を知れば3倍たのしい 鎌倉の古社寺





いそ-やま【磯山】

磯辺にある山。

新後撰和歌集(旅)
「清見潟 磯山づたひ 行き暮れて」

(広辞苑)



いそやま-あらし【磯山嵐】

〘名〙

磯辺の山から吹きおろす嵐。磯山颪(おろし)。

*玉葉(1312)秋下・七一四
「雲はるる 磯山あらし音ふけて 沖つ潮瀬に 月ぞかたぶく〈藤原冬平〉」

・玉葉:
ぎょくよう

・潮瀬:
しおせ

(精選版 日本国語大辞典)



いそべ【磯辺】

are along the shore

◆ 磯辺揚げ
isobeage(-tempura)

(ジーニアス和英辞典)

2021-05-09

「磯松風(いそまつかぜ)」の意味

磯松風(いそまつかぜ)

磯辺の松を吹き渡る風。

(美しい日本語の辞典)



いそ-まつかぜ【磯松風】

〘名〙

[1]
磯辺の松を吹きわたる風。

[2]
菓子の一種。小麦粉に砂糖、食塩、水を混ぜ、ふくらし粉を加えて木枠に流し込んで蒸し、紫蘇(しそ)の粉末を振りかけたもの。

(精選版 日本国語大辞典)



正観寺 松風 24入





いそ-まつかぜ【磯松風】

小麦粉に砂糖・食塩・水をまぜ、ふくらし粉を加えて蒸し、気孔を密集させた菓子。シソの粉末などをふりかける。

(広辞苑)



まつかぜ【松風】

〔風〕
a wind 「among [in] the pines

〔風の音〕
the 「soughing [whisperings] of the wind 「among [in] the pines

・松風が立っていた。
Pines were singing in the wind.

(新和英大辞典)

2021-05-02

「磯の鮑の片思い」の意味

磯の鮑の片思い

(いそのあわびのかたおもい)

相手はまったく無関心なのに、こちらだけ恋い慕っている状態をいう。片思い。

あわびの貝は二枚貝の片方のように見えるところから「かた」を導く序となっている。念のためにいうと、あわびは巻貝の一種であって二枚貝のかたわれではない。

(美しい日本語の辞典)



東野圭吾 - 片想い





いそのあわびのかたおもい【磯の鮑の片思い】

[使い方]
鮑の殻が二枚貝の片方だけのように見えることから、「片思い」をしゃれていう語。

「彼の恋は 磯の鮑の片思い に終わりそうだね」


(1)アワビはミミガイ科の巻き貝。殻が皿の形をしているので、二枚貝が片方の殻を置き忘れてきたように見える。

(2)「鮑の(貝の)片思い」とも。

(明鏡 ことわざ成句使い方辞典)



[慣]鮑の片思い

[解](鮑が片貝であることから)自分が相手を思うだけで、相手が自分を思わないことにいう。「磯の鮑の片思い」とも。

浄瑠璃、国性爺合戦
「君は醋貝とすひつけど、我は鮑の片思い

・国性 爺合戦:
こくせん やかっせん

・醋貝:
すがい(酢貝)

(広辞苑)



かたおもい【片思い】

one-sided [unreturned, unanswered, unrequited, unreciprocated] love

・けっきょく彼の片思いに終わった。
In the end his love 「was not requited [remined unrequited].

・この恋は私の片思いでいいの。
I'm content if this love of mine is 「unreciprocated [unrequited].

(新和英大辞典)



かたおもい【片思い】

one-sided [〘正式〙unrequited] love

・彼女への気持ちは片思いに終わった
My love for her wasnot returned [one-sided, unrequited].

(ジーニアス和英辞典)



かたおもい【片思い】

one-sided [(報われない)〘書〙unrequited//] love

・彼の片思いだった。
He came to love [fell in love with] her, but she didn't love him [it was his one-sided love].

(恋が報われない)
His love was not returned.

(ウィズダム和英辞典)

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