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2020-07-26

「暗風・闇風(あんぷう)」の意味

暗風・闇風(あんぷう)

暗やみの中を吹く風。

*春潮 〔1903〕 〈田山花袋〉 一五
「二人は 暗風 黒雨の中に別れて了った」

・春潮:
しゅんちょう

・田山 花袋:
たやま かたい

・了った:
しまった

(美しい日本語の辞典)



田山花袋 人と文学



花袋=「蒲団」=自然主義という従来の定式では捉えきれない「面白い」作家、田山花袋のすべて。

2020-07-19

「塩梅(あんばい)」の意味

塩梅(あんばい)

程よく配置したり処置したりすること。また、物事のほどあいやようす。

とくに、食物の味加減を調えること。また、その味加減。および、よい味加減であること。

「いいあんばいだ」などと使い、また、「あんばいする」と動詞にも使う。

程よく排列する意の「あんばい(安排・按排)」と、塩と梅の酢で食物の味加減を調える意の「えんばい(塩梅)」とが、中世末期から近世初頭にかけて混同されて使われた語とされる。

現代では「按配する」「按排する」と、サ変動詞の語幹として使われるとき以外には「塩梅」と書かれるのが普通になっった。

(美しい日本語の辞典)



いい塩梅 5g×10袋





あん-ばい 【塩梅・按排・按配】

(「塩梅」(アンバイ)はエンバイの転で、「按排」「按配」とは本来別系統の語であるが、混同して用いる。「案配」は代用字)

① 塩と梅酢で調味すること。一般に、料理の味加減を調えること。また、その味加減。
あんばい を見る」

② 物事のほどあい。かげん。特に身体の具合。
「いい あんばい に会えた」
あんばい が悪くて寝ている」

③ ほどよく並べたり、ほどよく処理したりすること。
「材料をうまく あんばい して話す」
「仕事の あんばい を考える」

(広辞苑)



あんばい 【塩梅】

1. 〔味加減〕 seasoning; flavoring; 〔味〕 taste; flavor.

・あんばいがいい
be well seasoned; be properly flavored

・キュウリがいいあんばいに漬かっている。
The cucumber is pickled with a pleasant flavor.

・あんばいを見る
tast sth to see how it is seasoned;
try the flavor or sth;
make a taste test

・みそ汁のあんばいはどうです?
How does the miso soup taste?


2. 〔物事の状態・調子〕

・こういうあんばいで事が運べば
if thigs go at this 「rate [pace]

・うまいあんばいにいく
go well; go all right

・いいあんばいに
fortunately; luckily

・いいあんばいに彼がこの町に転勤になった。
Fortunately he's been transferred to (work in) this town.


3. 〔体調〕

・あんばいが悪い
feel ill; be sick;
be out of sorts;
be under the weather

・父のあんばいはあまりよくない。
My father isn't feeling very well.

(新和英大辞典)



あんばい 【案配】

いいあんばいに雨がやんだ。
Fortunately [Luckily], it stopped raining.

・仕事はどんなあんばいですか
How is the work going?

・時間をうまくあんばいする
manage the time schedule well


あんばい 【塩梅】

味付けの塩梅[=料理の味付け]を間違える
make a mistake in seasonin the food

・塩加減を塩梅する
adjust the amount of salt

(ジーニアス和英辞典)

2020-07-12

「安堵(あんど)」の意味

安堵(あんど)

心の落ち着くこと。安心すること。

また、中世、幕府や戦国大名が御家人・家臣の所領の領有を承認すること。特に、親から受けついだ所領の承認を本領安堵という。

「堵」は垣の意で、本来、垣の内に安じて居ること、土地に安心して住むことをいった。

(美しい日本語の辞典)



あん-ど 【安堵】

(堵(かき)の中に安んずるの意)

① 居所に安住すること。

古今著聞集(12)
「それより八幡にも 安堵 せずなりて」

・古今 著聞集:
ここん ちょもんじゅう

古今著聞集 ほか



② 安心すること。

保元物語(金刀比羅本)
「心少し 安堵 して、さりげなくもてなし」

「ほっと 安堵 する」

・保元 物語:
ほうげん ものがたり

・金刀比羅:
ことひら

流布本 保元物語 平治物語



③ 鎌倉〜江戸時代、幕府・領主などが支配下の武家・社寺の所領の知行(ちぎょう)を保証し、承認すること。旧知行地をそのまま賜ること。

太平記(11)
「所領の一所をも 安堵 せばやと思ひければ」

「本領を 安堵 する」

大河ドラマ 太平記 完全版 第壱集



(広辞苑)



あんど 【安堵】

relief [しばしば a 〜]

・彼女はほっと安堵のため息をついた。
She gave [breathed] a sigh of relief.

・彼の顔に安堵の色が浮かんでいた。
There were signs of relief on his face.

・彼の無事を聞いて安堵した
We were relievedto hear [at the news] that he was safe.

(ジーニアス和英辞典)



あんど 【安堵】

[名] (a) relief
・安堵の胸をなでおろす
breathe [give] a sight of relief

-安堵する
[動]
・その知らせを聞いて安堵する
be [feel] relieved at the news (→安心する)

(ウィズダム和英辞典)

2020-07-05

「暗天(あんてん)」の意味

暗天(あんてん)

暗い空。

*考史遊記 〔1954〕 〈桑原武夫〉
暗天をカラスが二羽哀号して北に飛ぶ」

(美しい日本語の辞典)



和漢朗詠集 現代語訳付き





あん-てん 【暗天】

〘名〙 暗い空。

*和漢朗詠 (1018頃) 下
「雞人暁に唱(とな)ふ 声明王の眠りを驚かす 鳧鐘(ふしょう)夜鳴る 響暗天の聴(き)きに徹(とほ)る 〈都良香〉」

(精選版 日本国語大辞典)

・和漢 朗詠:
わかん ろうえい

・雞人:
けいじん

・都 良香:
みやこ の よしか

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